Topic:思いやり(親切)
Scripture(聖書)
8しかしダニエルは、王の支給する食物(ユダヤの法律で食べることが禁止されていた豚肉などが含まれていたと思われる)もぶどう酒も断じて口にしないと決心し、ほかの食事をとることができるよう、監督官に許可を願い出ました。
9実は神は、この監督官に、ダニエルを特別に思いやる心を与えていました。
(ダニエル1:8−9 リビングバイブル)
8ダニエルは、王が食べるごちそうや王が飲むぶどう酒で身を汚すまいと心に定めた。そして、身を汚さないようにさせてくれ、と宦官の長に願うことにした。
9神は、ダニエルが宦官の長の前に恵みとあわれみを受けられるようにされた。
(ダニエル1:8−9 新改訳2017)
8ダニエルは宮廷の肉類と酒で自分を汚すまいと決心し、自分を汚すようなことはさせないでほしいと侍従長に願い出た。
9神の御計らいによって、侍従長はダニエルに好意を示し、親切にした。
(ダニエル1:8—9 新共同訳)
Observation(観察)
捕囚の身としてバビロンに連行されてきたユダヤ人の1人ダニエル。
祖国を奪われ、名前まで奪われ、ダニエルには「ベルテシャツァル」というバビロン名がつけられた。
異国の地、異国の言葉、異文化、異教世界・・・カルチャーショックなんて一言では片付けられないほど大変だったであろう。
何を命じられても、ただ「Yes」としか答えることが出来ない状況。
それが、どんなに理不尽であっても「No」を言うことは許されていない。
しかし、ダニエルは信仰によって「No」を表明した。
支給された食べ物、飲み物に対して「No」を突きつけた。
単なる好き嫌いではない。
それが律法に違反すること、そしてもっと言うとそれが偶像礼拝に関わるものであったからだ。
つまり、この「No」はダニエルにとって信仰の告白であった。
普通なら「何を生意気なこと言うか!」と注意され、あるいは罰を受けるかもしれない。
ところが、宦官に神様は働きかけ、ダニエルを特別に思いやる心を与えられたのだった。
Application(適用)
今日は9.11。
あのアメリカ同時多発テロ事件から丁度20年である。
先日アメリカはアフガンから撤退し、20年に及ぶアフガン戦争の終結をバイデン大統領は宣言した。
しかし、それでも世界には今もなお争いが絶えない。
やられたらやり返すといった憎しみを憎しみで返す報復の連鎖がある。
やはり、大事なことはシンプルだが「思いやり」である。
自分の立場だけに固執するのではなくて、相手の立場に立って考えてみることである。
「No」を表明したダニエルの信仰はもちろん素晴らしい。
しかし、今日目に留まったのは、ダニエルを思いやる心が与えられた宦官の存在である。
礼拝の「聖書名脇役シリーズ」ではないが、まさにこの宦官も名もなき名脇役の1人であろう。
神様が宦官に与えた思いやり、好意、親切によってダニエルは守られたのだ。
①神様に思いやりの心を祈り求めよう。
②今日、思いやり、親切を実践しよう。
③世界に思いやりや親切が満ちるように祈ろう。
Prayer(祈り)
主よ。
爽やかな土曜日を感謝します。
一方で今日は9.11。アメリカ同時多発テロ事件から丁度20年。
世界には今もなお、争いがあり、憎しみがあり、繰り返される報復があります。
主よ、あわれんでください。
宦官がダニエルを思いやったように、この世界に思いやりの心、好意と親切が満ちますように。
自らが思いやりの心を持ち、親切を実践できますように。
救い主イエス様の名前でお祈りします。アーメン