Scripture
10その時、シモン・ペテロは剣を抜き放ち、大祭司の部下、マルコスの右の耳を切り落としました。
ヨハネの福音書18:10 リビングバイブル訳
Observation
ユダをはじめ、パリサイ人そして兵士と武器を持った一隊がイエス様と弟子たちを取り囲んだ。
イエス様が「誰を探しにきたのか?」と尋ねると兵士たちは「ナザレのイエスだ」と答える。
するとイエス様は、「わたしがそれだ」とお答えになる。
イエス様は自分だけが捕まればいいのだから、他のものは帰していいだろうと言う。
それを聞いて後、ペテロは何を思ったのか、剣を抜いてマルコスという人物の耳を切り落とした。
よく言われるが、本当にペテロは血気盛んだったからだけで剣を抜いたのだろうか?
Application
ペテロにとって、この状況は非常事態である。
親愛なるイエスが連れていかれてしまう。自分たちの勢力が圧倒的に不利である。彼の脳裏にはもしかしたら、「恐れ」があったかもしれない。今までと変わってしまうこと。大事な人を失う恐れ。自分たちがまるで弱者のように映ることへの恐れ。裏切り者のユダが勝ってしまうことへの憤り。色んな感情がうごめいたかもしれない。
恐れから、彼は攻撃的な行動に出たのかもしれない。
剣を抜いて、相手を傷つけ自分たちがすごいことを誇示し、同時に恐れを怒りで隠そうとした。
でも彼がのちに、イエス様を3度知らないと言ってしまう弱さがあるように、僕らは恐れがあったり心配があると何とかそれを誤魔化そうと強がってみたり、何かで覆い隠そうとしてしまうのかもしれない。
僕らの本当の勝利はどこにあるのか?
それは自分が何かをしたからではない。救い主イエスキリストに勝利がある。完全な勝利がある。
イエス様は「わたしがそれだ」「I am he」と宣言された。
人々はイエス様のその宣言にたじろいだほどだ。
恐れも何もかも乗り越えて勝利された方、それがイエス様だ。
恐れに覆われても、この方を見上げ、この方に信頼していこう。
恐れていることがあっても何かで覆い隠そうとしないでいい。攻撃的に何かを批判する必要もない。素直に恐れていることを認めて、あとは、圧倒的な勝利者イエス・キリストを見上げていこう。僕らの武器は、剣でも権力でもない。イエス様だ。
Prayer
愛する天のお父さん
僕はいろんな情報に動揺します。それを平気なように見せかけている自分がいるかもしれません。また、自分の失敗をプライドで覆い隠します。自分は大丈夫と言い聞かせようと逆に、周りを批判したり自分が優位に立とうとしているのかもしれません。
でも今日、ハッキリと「わたしがそれだ」と宣言されたイエス様を見上げます。イエス様を誇りとします。この方を信頼します。どうか、目の前にある現状をイエス様、あなたが打破して下さい。救い主イエス・キリストのお名前によってお祈りします。アーメン。